ナウトピアのつくり方

すべての生き物の集い 前口上と結びのスピーチ 自然から人へ 人から自然へ贈る言葉

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集いのはじめに、自然から人間へ

地上の生き物の中、なぜか人間だけは、
素晴らしいものがたっぷり与えられているのに、
そこにないものばかり欲しがったり
明日もこれだけ手に入るかどうかを心配してる。

なもんだから、いくら貯めても、準備しても、飽き足らない様子。
おかげで地球のたくさんの部分が、人間の心配をなだめるため、
期待した成果をコンスタントに上げるため、管理下に置かれている。

人間以外にも、残酷に見える生き物は地上にたくさんいます。
人に飼われてる猫だって、人を喜ばしたい一心で、
小鳥やネズミをくわえて戻ってきます。
人間は、「かわいいおたまが、こんな残酷なことをするなんて!」とショックに打たれ突きかえすけれど、
つきかえすけれど、猫はネズミ牧場を作ったりしません。
組織的な殺戮はやりません

人間の中にもこのことに気づいた人たちいました。
「空の鳥を見よ。彼らはタネを撒くことも、刈り取ることもしない。余った分を倉に貯めたりもしない。でも、神は彼らを養ってくださる。(・・・)野の花を見よ。つむぎも、織りもしなければ、何を着ようかわずらうこともない。でも神は、どんなに飾り立てた人間よりも美しい姿に身をまとわせてくださる」

明日食べるもの、身にまとうものを心配して、
必要なものがいつも手に入るように管理したり、貯めこむほど、
地球は破壊され、天候不順になり、実りはうしなわれ、乏しくなっていく
つまり「神は養ってくださらない」。
これだけ経験を重ねたら、そろそろわかってもらえないかな。


ほんの一瞬でいい。明日を心配するのをやめて、
そこにないものばかりねだるのをやめて
自然のまんま、ぼくたちの中で安らい
周りをゆったり見渡せば、
世界の全てが一つの流れの中で
完璧に、調和して働いているのが見えて来ます。

花が咲くのも、鳥がさえずるのも、
当たり前だと思ってきたけれど、
わずらうのをやめた目には、
こんなに不思議なものはないって思われます。

一見無邪気な外見をしてるけれど、
細部を目を凝らして見るほど、そこには賢さがあり
人間がつくった有害に見えるもの、放射能でさえ
しばらくすれば浄化し、分解していく微生物があらわれ
大地を癒していく。汚したはずの人間ももろともに。

毎朝、朝日に向かって、飽きもせず、
初めて太陽を見たかのように、おおよろこびではしゃいで鳴く
小鳥たちのしあわせ
そのほんの片鱗でも味わえたら、
人生を退屈だと思ったり、鬱に悩んだりする人なんていなくなる。

野の花は華奢でこわれやすい外見をしているけれど、
踏まれても、切られても、へこたれず
その精巧なデザイン、寸分たがわず見事になぞりながら、
毎年、時期が来ると花開き、美しい姿で私たちを喜ばせてくれる。

自分を絶えず新たにしながら、バランスを取り直し、永遠に続く
このいのちの流れに、もっと目を見張り、観察し、その不思議さと、無条件、無差別、選り好みもなければ、所有概念もない、その愛に打たれれば
そこにあるのは、よろこびと、感謝ばかり。
人間の明日を煩う気持ちも、足るを知らぬ貪欲さも、ふきとんでしまうはず。

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集いのあと、人間から自然へ
あなたの愛に抱かれることで
私たち人間の心も、ただただ、穏やかになりました。

あなたたち自然に対して、申し訳なく思ったり
感嘆して見たり
救い主だとおもって両手をあわせたりするのはもうやめたい。

傲慢さの中に依存心を隠し、
ヒロイズムの中にどうしようもない罪悪感を隠す私たち人間がこれまであなたとの間で繰り広げて来た愛憎のドラマかから
解き放たれ

あなたの中に飛び込みたいと思います。
だってこの命の流れは、私たちの中にも、ちゃんと流れているのですから。

この流れの中で、
私たちはなんとでも誰とでも一つになれる。
動物たちに、微生物に、蝶に、鳥に・・・

あなたたちと一つになることで、
明日のことに心煩わずとも、調和して生きていける
悠々自適さを、あなたの賢さを
自分の中にも感じたいと思います。

花が香りを放つように
期待も幻滅も知らず

要求されたからでも、
「しなければならない」からでもなく、
すべてから受け取ったものを
そのまま与え続けるだけ。
花が美しい姿を、芳しい香りを放つように
全方向に無差別に。もちろんタダで!
鳥が歌うように。
競い合うことも、評判のことも、成功するかどうかもおかまいなく。

野の花がただ咲き、空の鳥がただ歌うように。
与えることが受け取ること、よろこびそのものであることを知りながら、
大喜びで人間も自分の役目を果たすことができれば、
自分のためは人のため。人のためは自分のため。
「暴力」や「義務」や「公平」なんて言葉が、何を意味してたかすら、忘れることができるかもしれません。

そうしてエゴにまみれた私たちも
互いの違いを許しながら
平和に一つになれる日が来るように

これからもこの神聖な共同作業の中で
生きていきたいと思います。

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