ゆたかさからはじまる仕事

「奇跡の資格」で生業をたてる?

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奇跡のコースをやっていて、ありがたいって思うことはいろいろあるけれど、中でもその筆頭にあげられるのは、スピリットとの関係にだけ、全注意を集中すれば、人間関係も健康も、ほとんどのことがうまく流れること。要するに、気遣わなきゃいけないことの数が激減して、たった一つだけ残る。全然、気が利かないし、面倒くさがり屋の私としては、本当にありがたいことです。

でも、同じ理由から難しいところもある。

例えば、コースの考え方に沿った仕事で生計を立てたいと思っているのだけど、そうするといつも壁にぶちあたる。コース流に仕事をしようとするときの難しさはどこにあるか。それをピンポイントで明らかにしてくれる言葉に出くわした。ディビッド・ホーフマイスターさんが、フランシス・シューのYouTube番組、Out of Blue comes Francis Xuの中での言葉だ。

「自分の周りにいる生徒たちを見ていると、みんな同じところに引っかかって、エゴの解体、先に進めないでいるのに気づいた。それは、entitlement 資格、権利の感覚だ。建国から憲法からすべて、権利、権利でアメリカ文化は動いてるからな。」

「やっぱりアメリカ人はそうよね!」なんて、最初は人ごとみたいに聞き流していたのだけど、ふと、日本人でも、仕事に関しては、まさにそうだって思いついた。
「自分はこれだけのキャリア、スキル、能力がある」「自分はこれだけ貢献している」、だから、「これだけ報酬をうけて当然だ」などなど。

たまに実家にもどったりすると、母親に言われる小言もみんなそこから来てる。「東京の大学にやって、留学もさせて、10年間も大学院含めて学費を払ってあげたのに、学歴もスキルも十分つけたのに、今のお前はそれを使うどころか、そもそもなんにもやってない(ように彼女からは見える)。悶々と引きこもってるだけじゃない!」。まるで精神的に病んでる人あつかい。

あんまりそんなふうに言われたり、扱われると、私の方でも、もしかしたら本当にそうなのかも? コースなんかに出会ってしまったおかげで、自分の足で立てなくなってしまったのかも? なんて思ったりしたもんだった。

それって、まさに資格・権利の感覚でつまづいてるってことかも? アメリカ人の問題だなんて、すましていられない。

ではコース流にこの問題をみるとどうなるか? ディビッドさんが、さっきの言葉の後に言ってることをとりあえず引くと、これまた容赦がない。

「スピリットの目からみれば、あなたは権利も、資格も、何にも持ってない。唯一持ってるのは、奇跡の資格だけだ!」

確かに、ワークブックレッスン77に、「私は奇跡の資格がある」I am entitled to miracles. ってありますが・・・それを、母親にそういったらどうなるだろう? ハローワークの窓口でそう言ったらどうなるだろう? なんて考えて、思わず笑ってしまいましたね。「私はミラクル・ワーカーです」と言ったりして。どういう職種?って聞かれそう?

ガイダンスの流れに乗って生活をしていると、確かに不思議なシンクロが起こったり、助け手が現れたりする。それはすべて奇跡ですよね。

ただ、問題は、どうすれば、どこから、どんなふうに、それが得られるのかはエゴのコントロールの圏外。期待は普通、裏切られ、計画は変更をせまられ、あきらめかけたころ、あるいは忘れた頃、思わぬご褒美として、突然やってくる。よくよく考えると、自分が期待していたことをはるかに上回る、予想もつかないかたちでね。

だって、ゆるしによってエゴを解体して、スピリットに向かって開かれていくレッスンの中で起こることだからね。それもそのはず。

つまり、何も期待せず、要求もせず、ただただスピリットとの関係だけを気遣いながらガイダンスの流れに沿って生きていれば、「奇跡の資格」から生業が得られるってことなのかな? それこそ、親に言うと、たいそう心配されそうな気がしますが、この実験、もう少し続けて見たいと思ってます。

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